全手動軽文量産機

──A.L.M──

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バンザイ、超振動ライフ 前編



              【1】



 英雄になって師匠と一緒にダアトに亡命だぜっ!
 ルンルン気分でアクゼリュスに行ったら、師匠に裏切られました。
 しかも俺の超振動で虐殺かまされ、アクゼリュスは全滅という罠!

 ………ふぅ………鬱だ……。
 俺、もうマジで死んだ方がいいね。
 ああ……もう色々とダメ過ぎる。鬱だ。
 あー……もう、よし死のう。いますぐ死のう。

 適当な紐で首を括ろうとしたら、寸での所をティアに止められた。

「何をやってるの!」
「いや、ちょっと首を括ろうと……」
「ふぅ…………」

 なんだかものすごい勢いで溜め息をつかれた。

「あなた、バカ?」
「…………だ、だって、俺はもう死にてぇんだよ!!」
「死んで、また逃げるの?」
「…………お、俺は……俺は……」
「そんな事だからアクゼリュスは……っ───!」

 ティアが途中ではっとしたような顔になって言葉を止めた。
 よっぽどこっちがアレな表情をしていたらしい。
 ああ、気を使わせちまった。
 ……鬱だ。マジ死にたい。

「ごめんなさい……少し、言葉が過ぎたわ」
「…………」
「でも、撤回はしない。あなたは、間違ってるわ」

 その後、ティアと何を話したのかはよく覚えていない。
 ただ、このままこんな辛気臭い場所に止まってると死になくなってくるので、ティアに泣きついて一緒に地上に戻ることにした。
 一人で戻る度胸がなかったからだが、ヘタレとか言うな。

 別に地上に戻って何があるという訳でもないが、鬱のままでいるのも限界だった。
 ブタザルが僕も行くですのーと能天気に着いてきたけど……正直、ちょっとうざかったです。



              【2】



 地上に戻ったらガイの奴と再会した。
 ガイは俺みたいなクズのためにジェイド達と別れて合流してくれたらしい。

 うぉっー!! なんかもう死にたくなるほど嬉しいぜ!!

 あーもうなんか空が飛べそうなくらいに、気分は最高にハイってやつだぜぇっ!

 躁状態になって理性が飛んだ俺が滝壺に頭から身を投げようとした所を、ティアとガイの二人係で全力で止められた。

「あのな、お前何やってんだよ!」
「いや、なんかきっと空も飛べるはずというか……」
「はぁ……」

 もうものすごい勢いで溜め息をつかれました。

「辛いのはわかる。だが、死ぬのはダメだ」
「……でもさぁ、ガイ。俺、なんかもう生きてる理由が見出せないんだよ」

 つらつらと、アクゼリュス崩落後の自分の心境を語った。

「犯した罪の意味とか、償いの方法とか、色々と頭に浮かぶけどさ。どれも答えは一つなんだよ」
「……そうか」

 つまりただでさえ鬱になってる頭が死ねと命じるわけだ。

「俺、頭悪いしさ。マジで、どう動いたもんかわからねぇんだよ……」
「……人間、何が一つでも死ねない理由があれば、生きていられるもんだぞ?」

 俺の頭をポンポン撫でると、ガイは俺の側を離れた。

 改めて、ガイの言葉の意味を考える。
 死ねない理由……か。

 そんなものが、都合よく見つかればいんだけどなぁ……



              【3】



 ようやく地上に戻ったところで、何故かダアトに向かうことになった。
 ちなみに、洞窟出た所でジェイドと合流した訳だが、ずっと無視されております。
 俺にはしゃべる価値もないということか?
 ……うん、否定できませんね。
 あー……マジ死にたい。

「……何を考えているんです?」

 鬱りながら海を眺めていたらジェイドが背後に立っていた。

「うん、ちょっと俺って死んだ方がよくねぇ? とか考えてた」
「……導師を助けるまで自重してください。その後なら幾らでもどうぞ」

 死ぬのは結構ですが、志気が下がるのだけは御免ですからねぇと肩を竦められた。

 ……うん、それもそうですね。
 きっと俺みたいなクズが死んでもガイは落ち込んでしまうだろう。
 死んでもいいよと肯定されたのはひどく気分が落ち込んだ。
 でも正論だったので、とりあえずイオンを助けるまで自殺は我慢することにした。

 よし、気分一新! イオンを助けよう!!
 よーしよしよしよし! 目的出来たら何だかオラ、テンションが上がってきたぞっ!

 ヒャッホウー!!

「ルークのやつ、どうしちまったんだ?」
「……また躁状態に戻ったのね」
「やれやれ……厄介な人です」


 教団に着いたところでアニスと合流した。

「アッシュ? ……って、なんだルークか。何で居るの?」

 素で存在を疑問視されました。
 だが! 使命感に燃える今の俺には何の問題にもならん!!

「はっはっはっ! イオンを救出するために決まってるだろ。いざ行かん、イオンを助けにー!!」

 俺は天高く剣を突き出し、皆の先頭に立った。
 カッコイイですのご主人様ーとミュウの上げる声に俺のテンションはますます鰻昇りだぜ!!

「キモっ! ……な、なんでこんなテンション高くなってるの、ルークのやつ?」
「……まあ、いろいろあったのさ」
「……ええ、いろいろあったのよ」
「ノーコメントです」


 ジメジメした教団本部を俺はそれこそハイテンションで一気に駆け抜けた。
 立ちふさがる教団兵をちぎっては投げ、ちぎっては投げ、ばんばん突き進む。

「助けに来たぜ、イオン!!」
「ルーク?」
「へっへっへっ! 心配する必要はもう何もねぇぜ! 俺がいりゃもう百人力だぁ!!」
「そ、それは心強いですね」

 俺は口からつばを飛ばしながら、ちょっとラリった薬中のような酩酊感に酔いしれた。

 なんだかイオンがドン引きしてるように見えなくもなかったが、気にしないことにした。

 とりあえずイオンは救出できた訳だし、何の問題もあるまい。

「……ルーク」

 部屋の奥から響いた声に、俺の意識が凍り付く。

 そこではナタリアが俺の顔を見据えていた。

 やばいやばい。なんか凄い勢いでテンションが落ちてきた。

 アッシュはナタリアに昔プロポーズしてる訳で、俺はアッシュの代わりに王都に居た。
 これまで散々ウザがってたけど、ナタリアは美人さんな訳で、悪い気はしなかった訳ですよ。
 むしろ俺ってモテル? とか増長してましたよ。

 でも、はい、全部人違いでした。

 はははっ───って、全然、笑えねぇぇぇっ!!

 もう死のう。今すぐ死のう。調子こいてた過去の俺を全力で絞め殺したいね。

 そのまま剣で身体を貫こうとした所を、ナタリアに全力で止められた。

「何を考えてるんですの、ルーク!!」
「う、いや、だって、俺の勘違いっぷりに死にたくなったというか……」

 ポツリポツリと、アッシュの居場所を奪ってた自分の罪悪感を打ち明ける。

「ふぅ……何を言うかと思えば、そんなことですか」

 全てを聞き終えたナタリアは、なんだか意外なほどにあっさりと被りを振った。

「いや、でもさ……」
「まったく私が悩んでる暇もありませんわね。いいですか、ルーク」

 ナタリアは腰に両手を添えながら、俺に向き直る。

「あなたも私の幼馴染みであることに、何も変わりはありませんわ」

 微笑む彼女の表情が胸にドキューンっと来た。
 あれ、なんかドキドキが停まりません。
 え、もしかして俺、ナタリアに惚れちゃった? 

 え、嘘……これってマジですか?





……続けぇ!
  1. 2007/06/03(日) 01:30:00|
  2. TOA中編
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